羊と鋼の森

宮下奈都著・羊と鋼の森、読み終わりましたー!パチパチパチ。小説を過去10年間一冊も読破したことのない僕には凄いことです。少々時間を要しましたが、簡単な読書感想文を書いてみたいと思います。
読み終えてまず思いました。これが大人の小説なのか、と。要は半沢直樹の西大阪スチール編のような、勝ち負けをはっきりさせるようなストーリーではなかったのです。スカッとした終わりではなく、美しく終わる。そう、この本の題名である「羊と鋼の森」という名称が、このストーリーの終わり方を既に物語っていたのです。まるでクラシックピアノ演奏を聴き終わったような感覚になりました。あとはストーリー以前に、文章だけでこれだけの世界観を表現できることに驚きました。調律師の話なのですが、調律師なんて、なろうとも思わなければ、なりたくてなれるわけでもないですよね。本を読むことによって、誰かの人生を自分の想像力を使って「生きる」ことが出来る。あたかも自分が主人公である外村くんになってしまうような・・・。ストーリーそのものよりも、その感覚まで魂を持っていくことの出来る文章の表現力に衝撃を受けた、というのが一番の感想かもしれません。ストーリー、つまり外的要因よりも、人々の魂や意識、感覚、感情などの表現が著しくうまく表現されているため、その内的要因の表現に引き込まれるのでしょう。
それにしても美しい小説でした!リーディングリストにある次の本は、パウロ・コエーリョのアルケミストです。

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